個人事業を資本金1.000万円未満の法人を会社設立すると、 それから約2年間は消費税を払わなくてよく、その消費税分はすべて法人の利益に!?
■法人化:決算期を選んで消費税の納税額を減らす
1.消費税の支払い
この法人の決算期の設定は、消費税の支払におおきく関係するのです。
まず、消費税の支払について個人事業主の場合から簡単に説明します。
個人事業主にかかる消費税は、「2年前の課税売上高(消費税がかかる売上高)が
1.000万円を越えると、課税事業者(消費税を納税しなければならない事業者)」となります。
さて、この個人事業を辞め、新設法人を設立した場合の消費税は、
・資本金が1.000万円未満の新設法人・・・設立1期目(1年目の決算)と2期(2年目の決算)の
約2年間については、特例として消費税を払わなくていい(=免税事業者)
となるのです。
つまり、個人事業を資本金1.000万円未満の法人を設立すると、
それから約2年間は消費税を払わなくてよく、その消費税分はすべて法人の利益となるのです。
これは課税の対象となる「規準期間」というものが存在しなく、
そもそも計算対象となる「課税額」もないためです。あくまでも税務署の「特例」ということのようです。
一方、資本金、または出資金が1.000万円以上の法人は
消費税の申告・支払にかかる事務負担にも充分に対応できると税務署が考えられるので、
納付対象となるからだそうです。
2.法人―決算期によって消費税の支払額が変わる?
ここで法人の決算期をいつにするかによって、
この特例として認められている最大24ケ月の消費税免除期間が決まってくるのです。
例えば、個人事業主が2月1日に法人を設立したとします。
法人の決算期は自由に決められるので決算期を仮に1月としたとします。
そうすると第1期は、2月から翌年1月31日までの12ケ月となります。
消費税納付については
・2月1日~翌年1月31日・・・法人1期目につき消費税免税
・2月1日から翌年1月31日・・・法人2期目につき消費税免税
と消費税免税期間は丸々24ケ月、2年にもなり、その消費税分を法人利益とすることができるのです。
一方、2月1日付きで法人を設立し、決算期を3月にしたとしましょう。
(実際、決算期は3月にしなければならないと思い込んでいる人が多いのです)
・2月1日~3月31日・・・・・ ・法人1期目につき消費税免税
・4月1日から翌年3月31日・・・法人2期目につき消費税免税
と1期目はたった2ケ月、2期目の12ケ月と
あわせて消費税免税期間はなんと14ケ月だけになってしまうのです。
決算期を1月にした場合と比べて10ケ月も損をしてしまうことになるのです。
このように決算期の設定の仕方は実はとても重要なことなのです。
もう、決めてしまった、変更したいと思う方には、以下でご説明しましょう。
■法人化: 決算期を変更できる
さらに、法人であればこの決算期を自由に変更することができます。
この変更によっては、払うべき税金を減らすこともできるのでうまく利用しない手はありません。
それは消費税や法人税などの改正情報によって、決算期を変更してしまうのです。
例えば、最近の大きな改正は平成16年4月1日から施行されました。
以下のようなものです。
・平成16年3月31日まで・・・・2年前の売上高が3.000万円を越えるとその年から売上高に消費税がかかる
・平成16年4月1日から ・・・2年前の売上高が1.000万円を越えるとその年から売
上高に消費税がかかる
かなり大きな差がありますね。しかしこれは、4月1日以降に新しい期(新年度)を迎え
る会社から適用されるのです。もしあなたが売上高が1.000万円以上の経営者だとしたら
4月1日からの納税義務を避けるために決算日を2月末に変更するのです。そうすると新
たな年度は3月1日ですから、3月から翌年の2月末の1年間の期はこの改正消費税法の
適用を受けなくていいことになるのです。
決算期の自由な設定と変更、これも法人化することの大きな利点だといえます。
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