個人の生活費と事業用の資金を明確に区別しないと 事業の実際の利益がわからなくなってしまい、 個人生活と事業を安定させ事業を計画的にすすめることが難しくなってしまいます。
■個人事業― 個人財産と事業資産は一緒?
個人事業では、事業で得た利益や事業で使う車両などの備品、
また事務所などの資産と個人の財産との区分けがあいまいです。
たとえ事業の資産であっても個人のもの、
また第三者からも個人所有の財産と見なされてしまいます。
それは、事業で使用している不動産や車両など、
すべて事業主の個人名が名義となっているからです。
銀行口座でも事業用の口座は「○○屋、□□商店」など屋号が入っても
その後ろには個人名が表記されます。屋号は備考のようなもので、
その預金は個人の財産であり他の名義は存在しないからです。
ですから、個人事業では事業で得たお金を個人として使うために自由に出し入れできるのです。
また、事業資金が足りない場合など個人のお金を事業に当てることもでき、
税務上は何の決まりもありません。
このことは、事業で得た収益を個人の生活費として
自由に簡単に使えるという点で利点と言えます。
しかし実際は、個人の生活費と事業用の資金を明確に区別しないと
事業の実際の利益がわからなくなってしまい、
個人生活と事業を安定させ事業を計画的にすすめることが難しくなってしまうでしょう。
■個人事業― 個人の負債と事業の負債も一緒?
ところで、事業の資産が個人のものであるのと同じように、
個人事業では事業の負債も個人の負債とみなされるのです。
事業の経営状況が悪化し仕入先等への支払が滞った場合、
その仕入先・債権者は事業主個人へ支払いを請求してきます。
事業主の個人の預金や、家や個人の車などの財産が債権回収の
対象となり返済を求められてしまうのです。最悪、倒産した場合家屋や財産が差し押さえられ、
事業ばかりか個人の生活基盤のすべてを失ってしまうことになりかねません。
個人事業主は「無限責任」、債権に対して無限に責任があると言われるのはこのことからです。
また、事業主が離婚した場合、事業用の利益や資産も配偶者への財産分与の対象となります。
裁判の末、事業財産を取られ途端に事業がうまくいかなくなったといったことが起こってくるのです。
さらに事業主が亡くなった場合、事業で得た利益や事業用の設備、
不動産など資産も相続の対象となります。金融機関はまず預金口座を凍結し、
誰からも引落し等できないようにしてしまいます。
そして、法的に相続人・内容が決定してからそれに沿って分割されます。
例えば子供が数人いたとしたら、細かく分けられた事業の資産状況では、
事業の継続は難しいしもめ事も生じるでしょう。
さらに相続税の対象となるのですから、資産が納税資金として無くなってしまうこともあるのです。
よほどうまく対策を採らないと事業承継が困難になる訳です。
会社設立で会社の帳簿上、売買した資産が土地、それ以外の減価償却する資産である場合は?
会社の帳簿上、売買した資産が土地、それ以外の減価償却する
資産である場合、減価償却後の金額が載っていますね。
土地などの減価償却しない資産(非原価償却資産)の場合、
単純に取得価額と売却金額との差額を比較して
利益が出ているか損益が出ているかを計算します。
本来の事業で利益が出ていても
資産の売却損がある場合には、その分だけ
利益が少なくなります。
その差額を「売却損」「売却益」として
決算期末に決算書上に計上し
最終的な会社の利益、法人税や地方税の計算とします。
反対に資産の売却益が大きく出ていれば
事業で損失が出ていたとしても、その分は相殺され
その分だけ税金は安くなります。
所得の種類で税率が変わることもありません。
一方、個人事業の場合は資産の種類に従って
税率や計算方法が変わってきます。
たとえば
事業用資産・・・・・パソコン、自動車
分離課税適用の売却・・・・・土地、借地権、建物および
その付属設備、構築物など
たとえば、自動車などの事業用資産の売却での
所得の場合、その資産の売却損益は事業所の
「譲渡所得」に分類されます。
自動車の販売業者が車を売却したら事業所得とされますが
違う人が車を売却すると譲渡所得になる仕組みです。
個人事業は譲渡所得分類で計算が複雑になりますが、
譲渡所得には50万の特別控除があります。
この場合は、ほかの所得と総合課税されますが、
資産を5年以上の長期にわたって所有している場合は、
半分の金額だけを他の所得と合算すればいいとしています。
100万で購入したゴルフ会員権が300万で売れた場合
事業所得としては 売却価格300万-取得価格100万=200万が
課税の対象となります。
しかし、譲渡所得として計算すると
「売却価格300万-取得価格100万-特別控除額50万=150万」が
対象となります。
売却損が出た時には、譲渡所得の赤字分と事業所得の
黒字ぶんを損益通算することができます。
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